幸福度と GDP に関係はあるか

幸福度という指標

幸福度調査というものがあるらしいです。特に都道府県別の幸福度については、法政大学大学院 政策創造研究科 坂本光司教授が中心になって調査が実施されています。プレス発表は 2011 年 11 月ごろに行われたようですね。

この調査では各都道府県の幸福度を知ることができるそうです。もちろん、この指標で本当に人々の Happiness というものを測ることができるのかどうかは議論があると思います。その話を突き詰めていくと「人間の幸福って一体何なんだ?」という話になってしまいます。そういう方向性の議論も必要だと思います。しかし、とにもかくにも何らかのモノサシが無いことには社会について何も分からないわけで、このような指標が発表されるのは好ましいことだと私は思います。

このような調査結果が入手できるとなると、幸福度は人々のお財布具合と連動しているんじゃないかと考えるのが人情というものです。というわけで調べてみました。

幸福度と GDP の関係を調べる

まず、2004 年から 2009 年 の 5 年間の GDP 実質成長率と幸福度を散布図にしてみました。つまり、高い経済成長を達成できているほど幸福度も高いのではないかと思ったのです。

BL201204-10-01.png

おや??これは凄いですね。見事なまでに相関がありません。

では、県民 1 人当たりの GNI との関係はどうか。

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先ほどの結果から類推できることですが、こちらも全く相関が見られません。ここまで相関が無いとは思いませんでした。

ですが、よくよく考えてみると、この幸福度という指標は「お金で測れない人間の幸せさ」を測るというのが狙いなのでしょうから、お金で測れる指標と関連があっては逆に困るわけです。幸福度という指標は、そもそも GDP などの指標と無相関な指標を組み合わせて作った指標なのでしょう。だから、幸福度と GDP に関連はあるか、という問いの立て方自体が頓珍漢だったわけです … あらら反省。

GDP(GNI) と 幸福度に相関が無いということは逆にメリットもあります。この二つは分類軸として直交する概念になっているので、2 by 2 のマトリクスを作って何かを分析する際に便利に使えるのではないでしょうか。この分類軸を使った分析例を別の記事で書いてみますので参考にしてみてください。

まとめ

(1) 幸福度と GDP には全く関係が無い (両者は直交する概念)
(2) そもそも、幸福度と GDP に関係があるか、という問い自体がナンセンス

[参考]
法政大学のWEBページに掲載された 47都道府県幸福度ランキング(PDF)

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