大都市に住む金アリ幸ナシ車ナシな人々

幸福度×GDP のマトリクスに何を描画するか

前回は幸福度と GDP の関係についての記事を書いてみました。今回はその続きのお話です。

前回の記事で幸福度と GDP に関係がなく、両者は直交する概念だというお話をしました。両者は直交するので 2 by 2 のマトリクスを書いてみると面白いだろうというお話もしました。

問題は、何をプロットするか、です。

今回は特に深く考えずに世帯あたり自動車台数をプロットしてみることにしました。意外と興味深い結果が出ています。

世帯あたり自動車台数をプロットする

簡単に前提条件を書いておきます。

まず、データは前回と同じく、幸福度に関しては法政大学 坂本教授が 2011 年 11 月に発表した 47 都道府県の幸福度ランキングの結果を参照しています。また、1人当たり GNI に関しては内閣府の県民経済計算の結果を参照しました。

世帯あたりの自動車台数ですが、これがちょっと微妙でして、Google でいろいろ情報を漁っていると日経グローカルなる雑誌の PDF が見つかったので最初はその値を参照していたのですね。分析の途中はそれで良かったのですが、いざ記事を書こうとすると出典を書かないといけません。孫引きもいかがなものかと思ったので、原典も当たってみました。自動車検査登録情報協会というところです。ですが、このサイトには自動車の台数はありますが世帯当たりの自動車台数はありません。世帯数は別で探さないといけないのですね、あらら…。 ちょっと手抜きで申し訳ないですが、キチンと計算すれば日経グローカルという雑誌の数字になるのだろうということを前提に出典は自動車検査登録情報協会ということにさせていただきました。

では、マトリクスを見てみたいと思います。

BL201204-11-01.png

まず、マトリクスの見方を説明しておきます。横軸は1人当たり県民所得です。左に行くほど所得が低く、右に行くほど所得が高いです。簡単に言えば、右に行くほどお金持ちということです。縦軸は幸福度です。上に行くほど幸福度が高く(あえて「幸せである」とは言いません…)、下に行くほど幸福度は低いです。

これまた手抜きで申し訳ないですが、各階級(自動車保有台数の階級)はいい加減です。目視で感覚的に「こんなものかな」という程度で分けています。

あと、主軸に関しては平均値を採用してあります。これで 4 つの象限に分類することができます。

さて、一番面白いのは右下の象限でしょう。つまり、お金はあるけど幸福度が低い人たちというのは自動車をあまり持っていないのですね。具体的に言えば、世帯当たり自動車台数が少ない順に、東京(0.53台)、大阪(0.73台)、神奈川(0.81台)、京都(0.92台)、兵庫(0.97台) です。大都市圏の人々と考えて差支えないでしょう。

ちなみに一世帯あたりの自動車保有台数が少ないのは東京です。1人当たりGNIは 3907.45(千円)、幸福度は 5.38 ポイント、世帯あたり自動車台数は 0.53 台となっています。

同じ大都市圏でも中京圏となると話が少し違うようです。愛知を見てみると他の大都市圏とは少し異なる傾向があるようですね。どちらかといえば右上の象限に近いポジションにあって、なおかつ自動車保有台数も他の大都市圏と比較して多いようです。やっぱり、トヨタのおかげなんでしょうか。

次に左上と左下の象限を見てみると世帯当たり 1.0 台から 1.5 台までの人たちがここに集中する傾向があるように見えますね。あまり稼ぎが良くないので車を買うことも控えているということなのでしょうか。ですが、大都市圏の人たちよりも車の保有台数は多いです。

最後に、右上の象限に着目しましょう。お金もあって幸福度も高い人たちというのは世帯あたりの自動車保有台数も多くなっています。何不自由ない人たちなのでしょうか。実に羨ましいかぎりです。

あくまでもサンプルとして書いてみたマトリクスですが、いかがでしょうか。ぜひ、みなさんの方でもこの背後にあるストーリー、因果関係などを考えてみてください。面白いと思いますよ。

まとめ

(1) 所得が高いが幸福度の低い都道府県の人たち(首都圏、関西圏)は、あまり車を持っていない(ただし中京圏は例外)
(2) 所得の低い都道府県の人たちは幸福度にかかわらず 1.0 – 1.5 台の車を保有する傾向がある
(3) 所得が高く幸福度も高い都道府県の人たちは相対的に車の保有台数も多い

他にも、こんなものをプロットすると面白いかも、という意見があれば教えてください。頑張ってプロットしてみたいと思います。

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