システム開発企業は冬の時代に爪を研げ

中小システム開発会社の倒産が多発

システム開発を請け負う会社はまさに冬の時代です。2012 年の 4月時点で中小システム開発会社の倒産件数が急増しているとのことです。

帝国データバンクが発表した資料から引用すると、次のようになっています。

2008 年以降、増加傾向にあるシステム・ソフトウエア開発業者の倒産。2012 年はさらに増加が顕著となり、4 月までに88 件発生。過去最悪となった2009 年(206 件、2009 年1 月~4 月=67件)や2011 年(202 件、2011 年1 月~4 月=74 件)を大きく上回る勢いで推移しており、今後の動向が注目される。

また、同資料を読むと、とりわけ中小システム開発会社の倒産件数が圧倒的に多いとされています。肌感覚としては厳しいことは知っていますが、正直ここまで状況が悪化しているとは私も思いませんでした。

何故、中小システム開発会社の倒産が増えるのか?

このような現象が起きるのは、やはり発注者となる企業が情報システムに対する投資を抑えたからでしょう。

リーマンショックに始まる未曽有の不況は日本の企業の収益低下をもたらしました。入ってくるお金が減るとなると出費を抑えることは当然です。では、どのような出費を抑えるかと言うと不要不急の投資です。IT 投資はまさにその対象となってしまったのです。

時代は繰り返さない、だから脱皮が必要

企業情報システムに対する投資そのものは今後も無くならないと思います。そのため、景気が上向いてくれば各企業とも IT 投資が活発になってくると思います。

ただ、業界の構造上、システム開発会社が潤ってくるのは下流となるユーザ企業の業績が上向いてからの話になります。どうしてもワンテンポ遅れてから業績が回復してくるのです。残念ながら、今の状況下では日本経済そのものが低迷している状態なので、システム開発会社の業績が戻ることは望み薄です。

また、次の需要の波が来る時は恐らく従来までのビジネススタイルと同じものにはならないと思います。具体的に言えば、次の波はユーザ側企業がリードしていくことになると私は思います。ユーザ企業は既に IT に対する十分な学習を終えています。今までは情報投資を他人任せにする時代だったのでシステム開発会社は何とか生き抜くことができたのです。しかし、次はユーザ企業が主体的になって身の丈に合った情報システムを構築するようになると私は思います。御用聞きだけのシステム開発会社はさらに淘汰されていくだろうと思います。

システム開発会社にとって今は試練の時です。ですが、いずれ来るであろう次の波に乗るために爪を研ぐことを怠ることはできません。

参考:『倒産件数の急増が教えてくれる「時代の変化」

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