アメリカの国債を買う日本の国債を買う中国

日本の国債を買う中国

最近ニュースを見ていると、どうやら中国が日本の国債を買っているようだという記事を見つけました。

日本国債、中国の保有拡大 2011年末で71%増[J-CASTニュース 2012/06/06]

このニュースを聞いて、私は不思議な感覚に襲われました。何故、中国がこういうことをするのでしょう?私にはその理由が分かりません。中国が日本の国債を買っても、結局はアメリカにお金が流れていくだけの元の木阿弥なはずなのに…。

米国債を誰が買っているか?

米国債の最大の購入者は日本と中国です。以前は日本が最大の米国債の保有者だったのですが、最近では中国が一番多く米国債を買っています。

BL201206-10-01.png

上図のグラフは直近 2 年分の国別の米国債保有額の推移です(青線が中国、赤線が日本です)。ちなみにこの統計は毎年 6 月で調査が更改されるようで、6 月時点でグラフが非連続になっています。その点は少し注意してください。とは言え、トレンドを追いかける分には問題ないと思います。

このグラフを見ると 2011 年 8 月頃を境にして、急速に中国が米国債の売却を進めていることが分かります。対照的に日本は米国債の保有額を増やしています。中国はあくまでも最大の対米債権国の地位を日本に譲りたくないのでしょうか?2011/12 ごろから日本の米国債保有額を下回らないように立ち回っているように見えます。これは素人の邪推ですかね?でも面白い現象だと思います。

さて、2011/08 に一体何があったのでしょうか?そうです、アメリカのデフォルト騒ぎがあったのです。アメリカでは、これ以上の米国債を発行する or しないで議会が大揉めに揉めていました。すったもんだの挙句、結局、アメリカは債務発行上限額を更新することで決着しました。何とかアメリカのデフォルトは回避されたのです。

ただ、この出来事に中国は相当腹を立てたのでしょう。アメリカの国債を売り払いにかかりました。これは普通に考えたら当然の行動です。だって、散々お金を借りておきながら、最後に「お金は返せません、ごめんなさい」宣言をしようとしたのですから。これは計画倒産を疑われても仕方がないのではないでしょうか。お金を貸している方としては、多少の報復行為でもしてやろうかと思って当然だと思います。

そして、中国は実際に報復したのですね。さすが、そのあたりは日本と違います。中国とは対照的に、日本は甲斐甲斐しくもアメリカにお金を貸し続けました。借金の踏み倒し寸前まで行った男に、なお尽くし続ける女といったところでしょうか。2011/08 以降、日本の米国債保有金額は上昇を続けています。

日本を経由してアメリカに戻るお金

結局、直近の時期の大きな物語としては、中国が米国債を売り、日本がその米国債を買っているという図式があるわけです。そんな流れの中で、中国が日本の国債を買っています。ですが、これってアメリカにお金が流れていくだけではないかと私は思うのです。中国だってそういう図式は分かっているはずです。何でこんなことをするのでしょうか?

中国はアメリカがヤバいと思ったから米国債を売ったのではないのでしょうか。あるいは「お前なんかにゃ金貸せんわい」と思って米国債を売ったのではなかったでしょうか。そうして、資金を引き揚げて、新しい投資先として日本に白羽の矢を立てた。でも、その日本は中国が忌避した債務者アメリカの大口債権者なわけですね。やっていることがちぐはぐとしか思えない…。

何故、中国はこういうことをするのか?その点が、やっぱり私にはよく分からないのです。

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