DeNAのWELQ鎮火後にキュレーション界隈はどうなるか?

DeNAのWELQ炎上いまだ鎮火せず

どうもDeNAが一発やらかしてしまったようです。医療系キュレーションメディアWELQでトンデモ記事を量産して荒稼ぎした結果、社会的な倫理観に照らして方々から叩かれまくっている様子。

私の記憶では、11月29日にDeNAがWELQを一時閉鎖したタイミングから、加速度的に私を含めた一般人にこの話題が拡散していった印象があります。

そして、DeNAは12月7日にキュレーションサービスとして運営していた10個のWEBサイトを非公開にするだけでなく、第三者調査委員会の設置をすると発表しました。

この話題、Twitterを見ていても、随分と長い間炎上していて、いまだ鎮火の兆しを見せていません。

キュレーションって何なの?

キュレーションって結局何なんでしょうか?知恵蔵2015では次のように説明されています。

インターネット上の情報を収集しまとめること。または収集した情報を分類し、つなぎ合わせて新しい価値を持たせて共有することを言う。キュレーションを行う人はキュレーターと呼ばれる。

本来、キュレーターというのは高い見識を持っているが故に、何も知らない人に対してその分野の道案内ができる人、という位置づけなはずなのですが、単なるコピペとパクリで記事を粗製乱造するビジネスにすり替わっていったようです。

キュレーションサービスの市場分析

矢野経済研究所の2014年におけるキュレーションサービス市場調査では、2012年には6,011百万円だった市場が2017年には39,530百万円にまで成長すると予測していました。成長率に直すと、年間平均45.7%の成長率です。

本当かどうかはわかりませんが、ざっくり言って年々1.5倍で膨れ上がってく市場だったそうで、狙いたいと思う人はここぞとばかりにこの市場に殺到したことは想像に難くないです。

この市場の中でどれだけのプレイヤーがいるのかを調べてみたのですが、出るわ出るわ。世にいうまとめサイトで一括りにするといくらでもプレイヤーが出てきます。軽く調べるだけで片手、いや両手でも足りないだけのサービスが見つかります。どう考えてもこれはレッドオーシャン以外の何物でもないですね。

この市場の構造をチラと一瞥するだけで、そこに赤い血の海が広がっていることは容易に想像できます。まず、参入障壁なんて無いに等しいです。誰だって思い立ったらすぐにでも参入できてしまいます。おまけに、初期投資なんてほぼ必要ないわけですから、儲からないと思えばすぐにでも退出できてしまいます。扱うネタも自前のネタなんて持っていないので他のサイトと一味違うサイト作りなんかもできそうにないですね。それから、それから・・・まぁ、どう考えてもレッドオーシャンです。

この手のキュレーションメディアの記事というのはクラウドソーシングを使ってコンテンツの仕入れを行っていたようです。キュレーションメディアの元締めに位置するプレイヤーの目線で言えば、コンテンツの差別化なんてできっこないよとハナから割り切って考えるでしょうから、とにかく安価にコンテンツが集まれば良いわけで、クラウドソーシングとかと相性が良かったのだろうと想像できます。

悲惨なのは記事を提供していたライターです。1記事あたり1000円程度で買いたたかれていたようです。労働集約的な市場でこき使われて買い叩かれる、というありがちな図式が展開されていたようです。

まぁ、少し考えてみればわかりますが、上流から下流に至るまで血で真っ赤に染まった海が広がっている世界なわけです。

キュレーション市場の未来

この市場はこれから先どうなるんでしょうか?

「情報は一杯あるけど、いちいち自分で全ての情報を調べるわけにもいかないから、ざっくりとエッセンスだけがまとまった情報が欲しい」という人々のニーズそのものはなくならないでしょう。むしろ、低コスト高品質な情報に対する人々の欲求が拡大する傾向を見せていく可能性の方が高いです。

今回の DeNA の WELQ を発端とするキュレーションサービスの問題ですが、サービスの提供の仕方に問題があったわけで需要そのものはなくなるわけではなさそうですから、手を替え品を替え、別のソリューションが出てくることは容易に想像できます。

安直な話ですが、A.I を活用したパーソナル情報クローラとか、どうせ何処かで誰かが作っているんだろうなと想像してしまいます。既にある元ネタを加工するだけの仕事だからこそ労働集約型の市場から安価に仕入れを行っていたわけで、極限まで行けば人間以外のロボットにそういう仕事をさせたいと考えるのは自然の成り行きでしょう。

そうやってコンテンツの収集コストを下げつつ、あとはコンテンツの品質を高めるためにチェック機構をうまく作りこんでカバーする。そういう流れになるのではないかなと思います。

まぁいずれにしても、私なら絶対近づかない市場ですけどねぇ・・・